ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~
「夢を見たんですよ」
翌朝、あやめは、本日の朝食にふさわしい朝食の間、とやらで茶粥を食べながら言った。
「世界はもう滅びてて――」
「中二病か」
「荒涼とした世界で、しゃべってくれるのは家電だけ」
「電気、何処から来てんだ」
……ツッコミがうるさいな、と思いながらも、夢を忘れないうちにと、あやめはそのまま語る。
「この世界には、ムラマサと私の二人きり」
「俺がいるのならいいじゃないか」
「違いますよ。
AIアシスタントの方のムラマサですよ。
砂漠と廃墟の世界で円柱の黒いスピーカーに問われるんです。
『なにが御用はございませんか、お嬢様』」
「……シュールだな」
と村正は言う。