ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~
「換気扇が24時間働かせやがってとか文句言ってこないですかね」

「お前、そんな換気扇の叫びを聞いたことがあるのか」

「いえ、ないですけど……。

 ところで、この西京焼き美味しいですね。
 ご飯もお酒も進みます」

 あやめがぐびりと冷酒を飲んだところで、お吸い物を持ってきたユキコが笑って言う。

「それ、あやめ様がお作りになって、預けてくださった西京漬けですよ」

 あやめは衝撃を受けていた。

「美味しいですっ。
 そんな莫迦なっ。

 あっ、焼き方が違うんですねっ」

 あやめがこちらを見る。

「……お前、まさかムラマサたる俺に、上手い焼き方まで覚えろと言うのか」

「言ってません」

「目が言ってる」

「言ってません」
と二人で言い争っている間、ユキコは何故か、微笑ましげに笑っていた。



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