俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
「花純、こっちに来て」
パソコンを開けて確認する柊弥さんの傍に行った。
「プレゼンの時のセッティングは、俺が確認する。花純はいつも通りに進めてくれたらいいから」
「はいっ」
いよいよだ。手が・・・震える。

「花純、下にしゃがんで」
「こうですか?」
私がしゃがむと、柊弥さんもしゃがんで私の顔を引き寄せて、キスをした。
「何も心配するな。楽しめよ」
そう言うと立ち上がって、私の手を引いて立たせた。

「花純、宜しく!」
右手を差し出す柊弥さんと握手をして、
「はいっ!宜しくお願いします」
不思議と手の震えは止まっていた。

その時、ドアが開いて、
「晴海商事様、ご案内しますので、どうぞ」

準備が整い、いよいよ始まった。
プレゼンは順調に進み、私も練習の成果もあって、上手く進む。
英語でのプレゼンの内容は、どんなことを話してるか、家で説明してくれた。
柊弥さんのプレゼンは、英語が理解出来なくても、話し方が五感に響く。

練習を始めた頃は、柊弥さんに見惚れて、
「花純、合図したろ?見逃すなよ」
と、何度も注意された。

「以上です。ありがとうございました」
プレゼンが終わった後、担当者の人が柊弥さんに質問して、それに対して答えていた。
流暢な英話とジェスチャーで、質問に対して間髪入れずに答えている。

こんな大切な時だけど、改めて柊弥さんの凄さに惹かれる。
内容は分からないけど、終わった安堵から、夢心地で聞いていた。
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