女子高生と同居することになった!

22話。制服デート

22話。制服デート

あかりはれんの胸に抱かれたまま考えた。

これからはレンと一緒に幸せな時間を過ごせるよ。 前のように寂しくて苦しい時間はもう終わりだ。 この幸せを絶対に逃したくない。 絶対に逃さないよ。 絶対に。
ところが、不思議なことに不安な気持ちになった。 今感じている幸せが蜃気楼のように消えそうな気がした。

いや、そんなはずがない。 レンも私をこんなに愛しているのに何が不安なの? もう何も恐れることはない。 レンと一緒に幸せになることだけが残った。 私の18番目の誕生日、私は世界の誰よりも幸せな花嫁になる。

しかし、なぜかもう一度確認したい気がした。 あかりはれんの胸から落ちて今度はれんの首に両腕を巻いたまま尋ねた。

「レン君、本当に世界の誰よりも私を愛しているんだろう?」
「もちろん。あかりちゃんのいない世界は想像もしたくない。」

本気だった。 レンは本気でそう言っていた。 アカリはレンの目を見ながら、彼が心から自分を愛していることを感じた。

私は本当に幸せな存在だね。 こんなに誰かに愛されているなんて、私は幸せな存在だよ。 もう誰も私を不幸にすることはできない。

あかりはれんに言った。

「キスして。」

それと同時に、レンの唇がアカリの唇を覆った。 本当に甘かった。 今まで何もこんなに甘さを感じさせたことがなかった。 いや、前は甘い食べ物を食べても甘い味を決して感じなかった。 ところで、愛する恋人とのキスはとても甘かった。 アカリが自ら先にキスすることもできたが、レンにキスしてほしいと言ったのは彼の愛を確認したかったからだ。 ところが、レンはあかりが話すやいなや待っていたかのようにキスを浴びせた。 そう、この男は私を心から愛しているんだね。

長い甘いキスを終えたレンは言った。

「今夜は外に出て食べよう。」
「どこに行くの?」
「君が望むところならどこでもいい。」
「本当?」
「着替えてくるよ。」

しばらくしてレンは着替えて出てきた。 それからアカリを見て聞いた。

「なんで着替えてないの?」
「今日は制服を着て出かけようかと思って。」
「制服を着たまま?」
「どうせ学校でも成人男子と付き合うって噂になってるから、誰が見ても構わないよ。」
「でも…···。」
「他人の視線などは意識しないようにしよう。 私たちがお互いに好きならそれでいい。」

アカリの言葉にレンはもう言わなかった。

「今日は年下の女子高生とデートするね。 それも制服を着た女子高生と。」
「どうせお前も実際は俺と同じ年じゃないか?」
「そうだけど。 じゃ、出てみようか?」
「私は準備できたよ。」
「あかりちゃん。何が食べたい?」

あかりはあまりためらわずに答えた。

「私はステーキ。」
「よし、じゃあ、ステーキ食べに行こう。」

レンはアカリと一緒に車で外出した。 そして、インテリアが上品なステーキハウスに行った。

「わあ!本当においしそう!」

あかりはメニューを見て言った。

「食べたいもの思う存分食べて!」
「それで私が太ったら私を嫌がるんじゃないかな?」
「嫌いにならないから心配しないで食べて。」

レンの言葉にアカリは笑いながら答えた。

「私はあまり太らない体質だよ。」

あかりは夕食中ずっと幸せな気分だった。 このようにレンと一緒に外に出てデートをしていると恋人のような感じで、家で一緒にいる時は新婚夫婦のような感じがした。

レンと一緒に外でデートをするのも楽しかったし、家で一緒にご飯を食べたり話したりするのも楽しかった。

食事を終えた後、レンはあかりに尋ねた。

「どこのカフェに席を移そうか?」
「いや、カフェじゃなくて渋谷に行こう。」
「じゃあ渋谷スカイ行く?」
「うん。よし! 夜景かっこいいだろうな!」

あかりはれんと一緒に車でしばらく走り、渋谷に移動した。 お台場に行った日とは違って、その日は風もあまり吹かず、天気がとても良かった。 もともと人が多いことで有名な渋谷だが、その日は平日なのに渋谷スカイにはものすごくたくさんの人がいた。 やはりカップルに見える人が多かった。

あかりは渋谷スカイに行く途中、れんの腕を組んだ。 レンはアカリと一緒に行き,ぎこちなく他の人たちをちらりと見た。 あかりはれんを眺めながら尋ねた。

「何をそんなふうに見ているの?」
「ただ人々が私たちを見るのではないかと気になって。」
「私が制服を着ているから? 気にするな。」
「こうなると分かってたら 私も制服着てくればよかったかな?」

あかりはレンの言葉に突然足を止めて言った。

「私たち、今週末ディズニーシー行く?」
「ディズニーさん行きたい?」
「一緒に制服を着て行くんだ。 ディズニーシーには高校卒業した大人たちも制服を着て行ったりするから。」
「よし、じゃあ土曜日に行こう。」
「わあ、考えただけでも本当にいい!」

あかりはれんの腕に腕を組みながら言った。 そして渋谷スカイに着くとあかりは東京の夜景を見ながら感心した。

「わあ!本当に素敵! 私、ここ初めてだよ!」

あかりは世界で一番愛する人とあんなに素敵な夜景が見られるなんて本当にうれしかった。
渋谷スカイでしばらく過ごした後、二人は渋谷にある公園に行った。 人がものすごく多い渋谷だが、不思議なことにその公園には人があまりいなかった。

あかりはあたりを見回し、れんと向き合って言った。

「キスして。」
「誰かが見たらどうするつもり?」
「なんで?この前レインボーブリッジでも キスしたでしょ?」
「ところで、今日は…···。」
「私が制服を着ていて、 誰かが見たら変に思うかもしれないから?」
「うーん、それが…···。」
「私たちは高校生のカップルだよ。」

アカリはそう言ってレンにもっと近づき、しばらくしてアカリとレンは唇を重ねて甘いキスを始めた。

本当に夢のようだ。 でもこれは夢じゃないよね? このまま時間が止まってしまったらいいな! この幸せを逃したくない。

その日は本当に天気が良かった。 昼間は少し暑かったが、夜は少し涼しい風が吹いて気持ちが良かった。 人々が歩いていく足音が聞こえてきたが、アカリとレンは気にせずお互いを抱きしめたまま、そのようにしばらくキスをした。

あかりは夢のようなキスをしてかられんに聞いた。

「私を永遠に愛するだろう?」
「もちろん。死んでも君を愛する。」
「私も死ぬまで、いや死んだ後も君を愛する。」

土曜日になると、あかりとれんは朝食兼昼食をとり、制服を着たままディズニーシーに向かった。 ディズニーシーに入るとレンは尋ねた。

「どこから行こうか?」
「海の見えるところで写真撮ろう!」

ディズニーシーの入り口から入ってまっすぐ行くと海が見える場所があるが、そこで人々は写真をたくさん撮った。 そして、夕方には船上公演もあった。

あかりとれんはあちこち歩き回りながら一緒に写真を撮った。 週末なので人が多くて乗り物一つに乗るには長い列を並ばなければならなかったが、二人で一緒にいると退屈だと知らずに待っていた。

あかりはふと中学校の時、友達とディズニーシーに一度だけ来たことを思い出した。

「レン君、私についてきて。」

アカリは階段の上に上がると城壁のような場所があったことを思い出した。 その上に上がると予想通り人がいなかった。

「ここは人でいっぱいのディズニーシーで唯一の秘密デートの場所だよ。 人があまりいないんだよ。」

そこでアカリとレンは短いキスをした。 誰かが階段を上ってくる音が聞こえたので、すぐ降りなければならなかったのですが。

その日、あかりとれんはいくつかの乗り物に一緒に乗ってあれこれ食べながら閉場時間まで遊んで家に出発した。 家に帰る途中、あかりがれんに聞いた。

「レン君、疲れたでしょう?」
「いや、楽しく遊んだのに何が疲れるの?」
「でも明日は家でゆっくり休んだほうがいいよね?」
「いや。 明日私と一緒に行く所があるの。」
「え?どこ?」
「私たち、結婚することにしたじゃん。」
「結婚」というレンの言葉にアカリは顔が赤くなった。 そしてなぜか幸せを感じた。
「うん、そうだね。」
「明日結婚指輪を買いに行こう。」
「本当?」

アカリはレンの言葉を聞いて落ち着こうとした気持ちが再び浮き上がり始めた。 その夜はディズニーシーに行ってきて体は疲れていたが、翌日結婚指輪を買いに行くと思ってよく眠れなかった。 アカリはすでに結婚した花嫁のようにレンのそばにくっついて寝ていた。

遅く寝たせいか次の日には寝坊してしまった。 目を開けて居間に出てみると、レンが食事の準備をしていた。

「何してるの?」
「何をするって? 私の花嫁と一緒に食べる食事の準備をしている。 疲れるだろうから、昼食を食べてゆっくり出よう。」

アカリはレンから「花嫁」という言葉を聞くと気分が良かったが、食事を準備しているレンを見ると申し訳ない気がした。

「ごめんね。」
「何が悪いの? たまに私がすることもあるんだよ。」
「でも私はあなたにおごってもらうだけなのに、食事の準備でも私がしなきゃ。 アルバイトも早く始めないといけないのに、ずっと気づかなかったね。」
「花嫁が結婚の準備に気を使わなければならないのに、バイトのようなことをする時間がどこにあるの?」

あかりはれんのその言葉にとてもうれしかった。

私はもうすぐレンの花嫁になる。 18歳の若い花嫁だが、世界で最も幸せな花嫁になるだろう。
アカリはレンが作ってくれた丼ぶりで昼食を食べて外出準備をするために自分の部屋に入りレンに言った。

「私、準備するのに少し時間がかかるけど大丈夫?」
「大丈夫だからゆっくり準備して。」

あかりは鏡を見ながらゆっくり化粧をした。 そして、着て出かける服を選んだ。
そう、同じ家で一緒に住んでいるが、今私はレンの恋人で婚約者だ。 そしてこれから彼の花嫁になるだろう。

アカリは誰が見ても女子高生のように見えないために薄いピンク色の上着に黒いHラインのミニスカートを履いて最大限成熟して見えるような服装をして濃く化粧をした。 外出の準備を終えて居間に出ると、レンは驚いた顔でアカリを眺めた。
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