ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
☆☆☆



梨乃と春美と文秋の3人は言えが近く、小学校時代からの友人同士だった。

文秋の家はふたりの家とは少し離れた場所にある豪邸だったけれど、文秋はそれを鼻にかけることなく、ごく普通にふたりと接していた。

そんな文秋に好感を抱いて、中学に入学した今も三人で行動することが多かった。

この日は梅雨とは思えないほどよく晴れた日で、梨乃は久しぶりに傘を持たずに家を出た。



真夏がすぐそばまで迫ってきていると実感できる、肌を焼くような日差しに目を細める。

ジリジリとアスファルトが焼かれて、まだ午前中だというのに約束場所まで歩くだけでじっとりと汗がにじみ出てくる。

約束場所のバス停にはすでに文秋の姿があった。

半袖ハーフパンツから白くて長い手足がひょろりと突き出していて、まるで木の枝みたいだ。

しっかり運動していればもう少しモテそうなのにと、遠目からも感じられる。
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