ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
☆☆☆



3人は無言で通路の中を進んでいる。

先頭が文秋で、次が春美。

最後尾を梨乃がついていく。



身を屈めていないと通れないくらいの背の低い通路を進んでいくのも、きっとこれで最後になる。

そう思うとなんとも言えない感情が梨乃の中に湧き上がってきた。

一刻も早くこんな場所からはおさらばしたい。

けれど、本当にそんなに簡単に脱出ができるのか不安が残る。

文秋が第4の部屋で言っていた通り、ゲーム会社からすればこれは隠したい事実のはずだ。

ゲームの試作品でけが人を出した上、死と隣合わせにしてしまった責任は重大だ。

そんなことを経験した自分たち3人を生かして帰してくれるだろうか。



梨乃は前へ進みながら昔見たホラー映画を思い出していた。

その映画の中でも、今の自分達のように密室空間に閉じ込められて、死ぬかもしれない恐怖と戦うものだった。

あの映画の中では最初5人の登場人物がいたけれど、結局主人公の女の子1人しか助からなかった。

ここでも、そんなふうに一人しか帰れなかったらどうしそう。

今は3人がバラバラになってしまうことが一番怖かった。

ここまで来たんだから、必ず全員で帰りたい。
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