ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
ふたりに声をかけて電気を切る。

パチッと音がして周囲は暗くなり、だけど燭台の周辺だけは温かみのある火の色に染まっている。

綺麗……。

こんなときだけれど思わず火の微かな揺れに見とれてしまいそうになる。

火を見ていると心が落ち着くというのは本当みたいだ。




「なにも現れないな」




文秋が暗くなった部屋の中を見回してつぶやく。




「火で壁を照らしてみようか」




梨乃はそう言うと燭台を右手に掴んで壁に近づいた。

壁がオレンジ色に照らされて木目が浮かび上がってくる。

もしかしてこの木目がなにかヒントになってるんじゃないか?

ぐねぐねと歪む木目はよく見ると人の顔のようであり、のたくった文字のようにも見える。

しかし、しっかりと目を凝らして確認してみても、読めるような文字はなかった。

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