ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
これ以上友人が傷つく姿は見たくないと。

胸が苦しくて呼吸ができなくなりそうだった。

ふたりが傷ついてくのに、自分が無傷で先へ進んでいることも許せなかった。

梨乃と春美のふたりは文秋の幼馴染で、幼稚園から一緒に過ごしていた。

女の子の中に男がひとり混ざっていることで、まわりからからかわれたことも沢山ある。

けれどそんなこと関係ないくらい、ふたりと一緒にいると素の自分でいられることができた。

幼いころはふらりに混ざっておままごと遊びもしたし、逆にカードゲームとかを教えてあげることもあった。

いつしか3人でいることが当たり前になって、今でも一緒に行動している。



中学に入学してからも3人が同じクラスになるとは思っていなかったから、もはや運命じゃないかと文秋は感じていた。

きっと、これから先も自分たち3人はずっと一緒にいるんだ。

高校に入学しても、大学に受かっても、その先も。

そんな人生をともにする友人だと思っている。

そっと壁から手を離す。

そして部屋へと振り向いた。
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