秘密
「付き合ってないよ」
「でも結構一緒にいるでしょ。いつも」
あの日からお互い気が向けば話して、でかけて、手だけ繋いで帰る。キスも、その先もしない。私はいつも手を繋ぐたび、顔を見てその秘密が見えないことに安心とほんの少しがっかりしながら黙って帰るのだ。身勝手な気持ちは確実に膨らんできていた。押さえることが難しくなってきたのもわかる。着実に親交は深めているがそれ以外はない。私は無視して親子丼を口の中にかきいれた。
「ご馳走様」
席を立って、食器を返却しようとしたら焦ったように声をかけられる。
「ちょ、ねえそ付き合ってないんだったら…お膳立てしてよ」
「なんで?」
「私、本気で好きなんだもん。でも昔はガードゆるゆるだったのに、今は全然駄目だからなんとかしたいの」
「昔…?」
彼女は赤べこのように縦に何度も頷いた。
「でも結構一緒にいるでしょ。いつも」
あの日からお互い気が向けば話して、でかけて、手だけ繋いで帰る。キスも、その先もしない。私はいつも手を繋ぐたび、顔を見てその秘密が見えないことに安心とほんの少しがっかりしながら黙って帰るのだ。身勝手な気持ちは確実に膨らんできていた。押さえることが難しくなってきたのもわかる。着実に親交は深めているがそれ以外はない。私は無視して親子丼を口の中にかきいれた。
「ご馳走様」
席を立って、食器を返却しようとしたら焦ったように声をかけられる。
「ちょ、ねえそ付き合ってないんだったら…お膳立てしてよ」
「なんで?」
「私、本気で好きなんだもん。でも昔はガードゆるゆるだったのに、今は全然駄目だからなんとかしたいの」
「昔…?」
彼女は赤べこのように縦に何度も頷いた。