秘密
ベッドまで靴を脱ぐこともさせてもらえないまま抵抗できないくらい強く腕をひかれた。一人用のベッドの周りをよく見ることもなく、そのまま押し倒されて私の体の上に覆いかぶさってくる。彼は私の目を合わせることはせず、首に噛みついた。手は内ももをまさぐって、その先を目指している。やるせなさを覚える肌のふれあいでも、私は嬉しかった。彼が胸を、尻を、腕を、腹を、膣を触ったり舐めたりするたび、その秘密がぼんやりと脳内に写るから身体を通して心が喜ぶ。暴くような乱暴な手つきをきっとしているのだろうが、私も隠しきっている秘密を暴くからイーブンだ。いや、私の方が酷いかもしれない。
「……理世」
唐突に彼が懇願するように呼んだ。彼は着衣を一切脱がず、私だけ熱心に脱がしていた。
一糸まとわぬ姿にしても彼の目に情欲なんてものは浮かんでおらず、ただただ苦しそうな表情だ。生理的に勃起した陰茎を押し当てて、奥に入ることなんかさらさらせず彼は「本当に……?」と聞いた。
「怖い?」
「あぁ。いなくなるかもって思うと」
その言葉を聞いて、胸からじわりと温かいものが溢れだした。
「―――ならないよ」
「……理世」
唐突に彼が懇願するように呼んだ。彼は着衣を一切脱がず、私だけ熱心に脱がしていた。
一糸まとわぬ姿にしても彼の目に情欲なんてものは浮かんでおらず、ただただ苦しそうな表情だ。生理的に勃起した陰茎を押し当てて、奥に入ることなんかさらさらせず彼は「本当に……?」と聞いた。
「怖い?」
「あぁ。いなくなるかもって思うと」
その言葉を聞いて、胸からじわりと温かいものが溢れだした。
「―――ならないよ」