それでもキミと、愛にならない恋をしたい

成績も平均より少し上くらい、運動だって苦手ではないけど、すごくできるわけでもない。

きっと私という人間を文字で書き表そうとしても『特記すべきことなし』で終わってしまう。

卑屈になっているわけではないけれど、こんな私が佐々木先輩に恋心を抱いたとして、それが実る確率なんて、きっと宝くじが当選するよりも低い。

だからこそ、こうして遠目で見ているくらいでちょうどいい。

それに、どれだけ大切に想ったところで、それが永遠に続くわけじゃないって、私は知ってしまったから……。

気分が沈みそうになるのを、無理やり口角を上げて京ちゃんに笑顔を向けた。

「それより、二学期にはもっと日野先輩に近づけるように頑張るんでしょ?」
「うーん、なにから頑張るべきかなぁ。委員会が一緒なだけじゃ、あんまりしゃべる機会もないよー。なにかいい案ない?」
「えっ? なんだろう……部活と委員会以外、先輩との接点なんて思いつかないね……」

日野先輩は陸上部で、京ちゃんは美術部。運動部と文化部では、なにも関わりがない。

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