財閥御曹司の独占的な深愛は 〜彼氏に捨てられて貯金をとられて借金まで押し付けられた夜、婚約者に逃げられて未練がましい財閥御曹司と一晩を過ごしたら結婚を申し込まれました〜
だけど。
「結婚なんて、簡単に返事をできないわ」
「だったら、結婚を前提でおつきあいをしてほしい」
「……はい」
「似たようなものなのに、何が違うんだ」
「何かが違うの!」
「まあいい、これであなたは俺のものだね」
言われて、どきん、と胸が鳴る。彼は彼女の隣に座り、彼女を抱きしめた。
「俺、結婚式で泣く自信ある」
「気が早過ぎる」
千遥がつっこむと、彼は笑った。
「あ、見て」
彼がまた言う。
「今度はなに?」
「マリンスノーだ」
窓を見ると、まるで雪が降っているように白いものが舞っていた。
「何度か来ているが、見るのは初めてだ」
本当の雪よりもゆっくりと、波に左右に揺られて沈んでいく。
「きれい……」
「まるで俺たちを祝福してくれているかのようだ」
彼はふわんと笑い、熱く彼女を見つめる。
千遥は目をつむった。
彼のやわらかな唇がそっと彼女に触れる。
マリンスノーは暗い深海に静かに降り注ぎ、彼女たちを優しく包んだ。
終
「結婚なんて、簡単に返事をできないわ」
「だったら、結婚を前提でおつきあいをしてほしい」
「……はい」
「似たようなものなのに、何が違うんだ」
「何かが違うの!」
「まあいい、これであなたは俺のものだね」
言われて、どきん、と胸が鳴る。彼は彼女の隣に座り、彼女を抱きしめた。
「俺、結婚式で泣く自信ある」
「気が早過ぎる」
千遥がつっこむと、彼は笑った。
「あ、見て」
彼がまた言う。
「今度はなに?」
「マリンスノーだ」
窓を見ると、まるで雪が降っているように白いものが舞っていた。
「何度か来ているが、見るのは初めてだ」
本当の雪よりもゆっくりと、波に左右に揺られて沈んでいく。
「きれい……」
「まるで俺たちを祝福してくれているかのようだ」
彼はふわんと笑い、熱く彼女を見つめる。
千遥は目をつむった。
彼のやわらかな唇がそっと彼女に触れる。
マリンスノーは暗い深海に静かに降り注ぎ、彼女たちを優しく包んだ。
終


