断罪された公爵令嬢は自分が聖女だと気づき、甘い溺愛の中でもう一度人生をやり直す
私がお父様にどこまで状況をお伝えするか考えていると、パタパタと侍女が走ってくる音が聞こえてくる。


コンコン、と慌てた様子でドアがノックされる。


「旦那様、お嬢様。お客様がいらっしゃって・・・・!」


侍女の慌てようが普通ではない。

「誰がいらっしゃったの?」

「それが、第一王子であるグレン・ヴィルシュトン様だと名乗っていて・・・・!」

「っ!?」

「第一王子だと・・・・!?」

お父様も私も驚きが隠せない。

何故なら、第一王子であられるグレン様は17歳でありながら国王の期待が大きく、すでに公務を手伝っていらっしゃると聞く。

公務が忙しく、学園にも社交会にもほとんど顔を出さないので、高位貴族ですら顔を知らない者も多い。
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