一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。
 二人はこの教会にて、シスターとして活動している。真面目で勤勉だと、評判であるそうだ。
 この二人がここに落ち着いてくれて、本当に良かったと思っている。色々とあったが、ここはいい着地点だったといえるだろう。

「それにしても、本当に可愛いですね。マルティアちゃんは……」
「ええ、私達に抱っこされても、ちっとも泣かないんですね? アラティア様とマグナス様、どちらに似たのでしょうか?」
「人懐っこい所は、間違いなくアラティアに似だ」
「そ、そうなのかしら?」

 私達の娘マルティアは、イレーヌの腕の中で笑顔を浮かべている。
 彼女は、本当に誰に抱かれてもそんな感じだ。ただその人懐っこさが私由来というのは、本当なのだろうか。私はそんなに、人懐っこい訳ではないと思うのだが。

「この子は将来、どんな子になるのでしょうね……」
「ふふ、それは私達にとって一番の楽しみよ」
「ああ、この子の未来は俺達の希望だ」

 彼女は、これからの幸せな未来の象徴のような存在だ。その笑顔を失わせてはならない。その笑顔を守ることこそが、私達の使命なのだ。
 そこで私は、マグナスと顔を見合わせた。彼も同じ気持ちであるだろう。
 私はこれからも彼とともに歩んでいく。この小さな命を二人で守っていくのだ。その先に待っているのは、きっと幸せな未来であるだろう。


END
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