義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません!
勉強机やベッドはすで配置しておいたけれど、花子はそれで気に入ってくれたみたいだ。
一目散に出窓へと向かって外の景色を楽しみ始めた。

「大きなお家だし、気に入っちゃった!」
「よかった」

花子のお父さんは転勤が多くて一軒家を持てないのだとお母さんから聞いたことがあった。
だけど再婚をきっかけにして転勤しなくてもいい部署に移動させてもらったらしい。

そして、こうして我が家に引っ越して来ることになったのだ。
「よし、荷物置いたらリビングに行こうか。お母さんがお菓子を準備してくれてるかも」

「うん! ありがとうお姉ちゃん!」
お姉ちゃん……。

絵美の頬がゆるゆると緩んでいく。
甘えるように腕に絡みついてくる花子の頭を撫でる。

可愛い!
このとき私はmだ花子ちゃんの本性をなにも知らなかったのだった。
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