知人の紹介で
「うわー、すごい」

 陽菜は様々な電飾で彩られたその一帯をぐるりと見まわして感嘆の声を漏らした。いろんなところを指さしては、逐一優作に告げてくる。とても楽しんでくれているようだ。

「陽菜ちゃん。そんなに気に入ったなら、写真撮らなくていいの?」
「あ! 撮る! 撮ります!」

 陽菜はそう言うとすぐにスマホを取りだし、あちこち撮影しはじめた。そうして大きめのツリーの前にやってくるとツリーを背景にして自撮りをしようとしている。それなら自分が撮ってやろうと、陽菜のほうへ近づけば、陽菜は手招きをして優作を自分のところへ呼び寄せた。

「優作さんも一緒に入ってください!」
「え、俺?」
「早く!」

 急いで陽菜の横に並べば、スマホの画面に一緒に映った二人の姿が見える。その状況はどうにもくすぐったい感じがするが、陽菜が楽しそうだから、それならいいかと優作もすぐに笑みを浮かべて、一緒に写真に写った。
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