知人の紹介で
 そのあともしばらくはイルミネーションを見てまわっていたが、優作はせっかくならと陽菜を連れてある場所へ向かうことにした。

「陽菜ちゃん、ちょっとだけ寄り道しよう。おいで?」

 優作は小物雑貨の店へと陽菜を連れて行った。陽菜には好きに見ていいよと伝え、陽菜が商品を見てまわっている間に優作はとあるものを購入して陽菜の元へと戻った。

 陽菜に呼びかけ、陽菜が優作のほうへ振り向くと、優作は彼女の耳へとたった今購入したそれを当ててやった。

「陽菜ちゃん。どう? あったかい? クリスマス・イブだし、俺からのクリスマスプレゼントってことで」

 白くてぼわぼわしたイヤーマフをつけた陽菜はとてもかわいらしい。よく似合っている。

「え、ありがとうございます! 嬉しい。じゃあ、私も何か……」

 そう言って陽菜がきょろきょろと周囲を見回しはじめたから、優作は慌ててそれを制止した。

「いいよ、いいよ。陽菜ちゃんはまだ学生なんだから。その気持ちだけもらっておく。稼いだお金は大事に使って?」
「……はい。ありがとうございます。これ、大切に使いますね」

 嬉しそうに微笑む陽菜を見ていれば、それだけでもう十分なお返しをしてもらった気持ちになる。だが、陽菜の微笑みで満足していれば、また兄活の言葉が頭に浮かんでしまって、優作は頭を振ってその思考を振り払った。

 出会いがあれだったから、どうしてもその考えが浮かんでしまうらしい。陽菜との時間が楽しければ楽しいほど謎の罪悪感が湧いてしまう。それでも陽菜が喜んでいるなら、自分の罪悪感なんて些細なことだと優作は自分に言い聞かせていた。
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