知人の紹介で
「よし! じゃあ、両家に報告しに行こう! まずはうちからね」

 圭吾から離れるとすぐにそんなことを言ってくる真由美に圭吾はぎょっとした。もう今すぐに家に向かわんばかりの勢いだ。

「え、ちょっと待って。まさか今からとか言わないよな?」
「今からだよ。報告しちゃえば安心でしょ?」
「いや、でも、何も準備してないし。それにアポなしは印象悪いからやめよう。な?」
「うちの親はそんなこと気にしないけどね」
「俺が気にするんだって」
「えー、もうしょうがないなー。じゃあ、来週でいい? 圭吾くんのところにも連絡入れてね?」

 少しの時間がもらえてほっとしたものの、もらえた時間はたったの一週間で、この人は本当に進みだしたら止まらない人だなと圭吾は改めて実感させられてしまった。

「わかったよ。まったく。真由美さんは行動力の鬼なんだから」
「私はね、自分の幸せは自分で掴みにいくの。私に与えられた人生精一杯生きたいじゃん」
「真由美さんは本当にすごいね。生きる力が強い。真由美さんのそばにいると俺も生きる力が湧いてくる。真由美さんの人生に俺を加えてくれてありがとう」
「圭吾くんもありがとう。私と一緒の道選んでくれて」
「うん。真由美さんとは一生離れたくないから。真由美さんのこと本当に愛してるよ」
「私も! 私も愛してる!」
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