思春期の青へ
今更ながら幼なじみの存在の大きさを実感した。


「別に大袈裟なことじゃないんだよ?でも、えっと・・・実は・・・・・────」


私は美海ちゃんと杏菜ちゃんとの今の関係とまゆかに新しい友達が出来たことを話した。

圭は静かに聞いてくれるから話しやすい。


「始めはただ単純に一緒にいるのが楽しかった。けどどんどん居づらくなって、私がいなくても何も変わらないんじゃないかって・・・なら何で美海ちゃんといたかったんだろ・・・」


話せば話すほど気持ちがこんがらっていき、その答えが遠ざかっていく。

私が言葉を詰まらせると、圭がようやく口を開いた。


「そんなのよく分かんないけどさ、結局綾乃はどうしたいんだ?」


(私が、したいこと・・・それは)


「私は美海ちゃんや杏菜ちゃん、好きだよ。けど・・・今の関係のままじゃ苦しくなるだけだから、関係を変えたい・・・かな」


具体的にどうすればいいのか分からないけど、と付け加える。


「なら、1度離れれてみれば?離れて客観的に見たら自分の気持ちがわかりやすくなると思う」


圭はなんてことないように言った。

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