授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



「……どうぞ、奥さん」

「あ、ありがとうございますっ」


 私は降りるためにふと外を見た。外に出なくても、見覚えがあって懐かしさを感じる。

 ここって……まさか。

 まさかと思いながらもそんなはずはないと思い、差し出された手を取って車から降りた。

 すると、懐かしい風景が目の前にあった。


「ここって……っ」

「気づいたよね。たまたま売りに出されていてね、買い取ったんだ」

「そうなんですね」


 もう取り壊されたと思っていた。

 売りに出す時に不動産屋にもそう言われていたから……だけど目の前にあるのは、あの頃のままの滝脇家が長年住んでいたお屋敷だった。


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