私はあなたと走る
改めて昨日買った服を着てみるとやっぱり可愛い。この、リボン普通なら嫌がるがこの青に合ってるからか凄く可愛く見える。
ピコン
皐月 駅前にいるねー
美容院に今日はいく。こんな、芋っぽい私にこれ以上綺麗になれなんて無理な話しだが、おためしと思って行ってみようと思った。
「お、昨日買った服、着てきてくれたんだ!嬉しい!」
いつもは気にしてなかったけど皐月さんの服っておしゃれだなータンクトップの上に黄色の透けてるカーディガンをきて短パンいかにも春、夏ポイ感じで年齢を感じさせない。ちなみに24歳。
「ここ!」
池袋駅から歩いて15分の美容院【Like Flower】
面白い店名と思い入るとそこはもう、すごかった。いつもは、家の近くの古臭い年齢がおばあちゃんくらいの人がやってるとこに行くからそんな感じをイメージしてたがそこは、薄暗いが外からの光と店の中の薄暗いライトで輝いていて、個室になっている。
「いらっしゃいませ。ご予約様のお名前を聞いてもよろしいでしょうか」
「中里 波です」
「中里様。どうぞ」
「行っておいで」
私はこくりとうなずき未知の個室へと入った。
「何かお飲み物いりますか?」
「紅茶で」
「かしこまりました」
え、今の美容院って飲み物くれんの?無料?払ってる?鏡デカ!なんなんこれ髪型見るだけなのに
「紅茶です。もう少しお待ち下さい」
レストランか何かですか?もうテンションばくあがりなんですけど!
「おまたせしました。今回担当させていただく内藤です。」
「中里です」
「中里様!どうぞ、こちらへ」
え、出るの?
「こちらおすわりください」
髪を洗うのか。しかし、ここは寝室かというくらいくらい真っ暗だな。
「倒しますね」
シャンプーの匂いこれなんだろ。柚子かな。16年間同じの使ってたから匂いを気にしなかったけど、シャンプーの匂いがいいだけでこんなにも落ち着くんだ。
「では、こちらへ」
髪にタオルを巻きながら未知の個室へと入った。
「今日はどうします?」
「ど、ど、えーと」
「このあとご予定があるんですよね?何があるんですか?」
「ご、ごコン」
「ごコン?あ、合コン!いいですね!若いっていいなーでは、切らずにこのお洋服に合わせてセットしていきますね」
さすが、都会のヘアリスト。私の性格を察したのかすぐ、提案し、すぐ行動する。これは楽だ。
「はい、できました」
なにこれ。髪が右往左往に巻いてある。前髪がある。ヘアアクセサリーもついてる。
「それでは、メイクにいきますね」
メイク?え?嘘?!そんな!
「はい、できましたよ」
これ、私だよね?メガネに合ったメイクでアイシャドウが茶色で唇がピンク。顔色を良くするためかほうがほのかな桃色で顔だけなら秋っぽく感じるがトータルでみると高校生らしく綺麗。
「わー波ちゃん!大人っぽい。」
「メガネかカラコンか迷ったんですけどメガネを残しました」
「ありがとうございます。支払いは?」
「8000円です」
服と同じくらい?でも、そうか、なんならここでこの値段は安いもんか。
「またお越しくださいませ」
「波ちゃん。合コンは、出しゃばっちゃだめ。出しゃばってる人の後ろで気遣いをするの。」
「はい。」
「で、最後みんなか疲れてるときにお皿を重ねたりテーブルを拭いて清楚系女子を演じる」
なんか、私彼氏欲しくないのに、講座してもらってる。
「じゃ、頑張ってねー」
急に一人にされて寂しいけど、今の自分はいままでで一番かわいい気がする。海人なんて言うだろ。
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