両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
私が小さなころから、両親たちがいつかお互いの子どもが結婚して親戚になれたらいいね、なんて笑い合っていたのは知ってる。だけどそれは冗談で、決して本気じゃないと思っていたのに。
「どうして今になって?」
うしろめたい表情を浮かべる父の代わりに、母が説明してくれた。
「お父さんが騙されて、大きな負債を抱えてしまったでしょう?」
父は知り合ったばかりの男から、アフリカの発展途上国にある工場を支援しないかと話を持ち掛けられた。
工場がうまく稼働すればインフラが整備され学校もでき、現地の人たちの暮らしは格段に豊かになると説明され、その熱意に打たれた父は多額の出資をした。
けれど実際の工場は赤字を抱えたボロボロの廃屋で、父は多額の負債を抱えることになった。
「それが、思った以上に額が大きかったのよ。藤沢家の資産をすべて投じても補えないくらいに」
「そんな……」
裕福な家庭で育った世間知らずな両親が、すべての資産を失ったら……。路頭に迷う父と母の姿が頭に浮かび青ざめる。
「それで、見かねた吉永さんが援助を申し出てくれたんだ。工場の権利ごと吉永自動車が引き受けると」
続く父の言葉に驚き息をのむ。
「援助って。うちの土地や建物を売ってもまかなえない額なのに?」
「どうして今になって?」
うしろめたい表情を浮かべる父の代わりに、母が説明してくれた。
「お父さんが騙されて、大きな負債を抱えてしまったでしょう?」
父は知り合ったばかりの男から、アフリカの発展途上国にある工場を支援しないかと話を持ち掛けられた。
工場がうまく稼働すればインフラが整備され学校もでき、現地の人たちの暮らしは格段に豊かになると説明され、その熱意に打たれた父は多額の出資をした。
けれど実際の工場は赤字を抱えたボロボロの廃屋で、父は多額の負債を抱えることになった。
「それが、思った以上に額が大きかったのよ。藤沢家の資産をすべて投じても補えないくらいに」
「そんな……」
裕福な家庭で育った世間知らずな両親が、すべての資産を失ったら……。路頭に迷う父と母の姿が頭に浮かび青ざめる。
「それで、見かねた吉永さんが援助を申し出てくれたんだ。工場の権利ごと吉永自動車が引き受けると」
続く父の言葉に驚き息をのむ。
「援助って。うちの土地や建物を売ってもまかなえない額なのに?」