両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
翔真さんのご実家で食事会をしてから一週間。
あの日以来、私は翔真さんの顔をまっすぐに見れなくなってしまった。
翔真さんには愛する女性がいたんだ。私との結婚は望んでいなかったんだ。そう思うと胸が苦しくなるから。
だけど翔真さんはそんな不満をいっさい見せず私に優しくしてくれていた。責任感が強く誠実な彼は、きっとこれからも私を妻として大切にしてくれるだろう。その優しさが余計につらかった。
そのことに悩み食欲も落ちていたけれど、萌絵さんに正直に打ち明けるわけにはいかないと思い言い訳を考える。
「ええと……。仕事が忙しいのでちょっとぼんやりしちゃって」
「彩菜ちゃんは、創業五十周年の記念誌制作の仕事をしてるんだっけ?」
「そうです。取引企業へ原稿の依頼をしているんですけど、なかなかスムーズに進まなくて……」
社長は『今の吉永自動車があるのはお客様や従業員はもちろん、関連会社や協力会社の力があったからだ』といつも言っている。
創業五十周年の記念誌ではその感謝の気持ちを形にしたいという社長の意向で、取引企業の功績もしっかりと掲載する予定だ。
あの日以来、私は翔真さんの顔をまっすぐに見れなくなってしまった。
翔真さんには愛する女性がいたんだ。私との結婚は望んでいなかったんだ。そう思うと胸が苦しくなるから。
だけど翔真さんはそんな不満をいっさい見せず私に優しくしてくれていた。責任感が強く誠実な彼は、きっとこれからも私を妻として大切にしてくれるだろう。その優しさが余計につらかった。
そのことに悩み食欲も落ちていたけれど、萌絵さんに正直に打ち明けるわけにはいかないと思い言い訳を考える。
「ええと……。仕事が忙しいのでちょっとぼんやりしちゃって」
「彩菜ちゃんは、創業五十周年の記念誌制作の仕事をしてるんだっけ?」
「そうです。取引企業へ原稿の依頼をしているんですけど、なかなかスムーズに進まなくて……」
社長は『今の吉永自動車があるのはお客様や従業員はもちろん、関連会社や協力会社の力があったからだ』といつも言っている。
創業五十周年の記念誌ではその感謝の気持ちを形にしたいという社長の意向で、取引企業の功績もしっかりと掲載する予定だ。