両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
「あの雑誌、ちょっとラグジュアリー路線じゃない? 私より彩菜ちゃんみたいなお嬢様のほうが合ってるわよ」
萌絵さんにそう言われ顔をしかめる。
「お嬢様なんかじゃないです。実家が古いだけで、私自身はいたって普通の庶民ですから」
「名家のご令嬢の彩菜ちゃんが、庶民っていうのは無理があると思うよ」
私の反論を、萌絵さんが笑って一蹴した。
萌絵さんの言う通り、私の実家は江戸時代から続く家柄だ。代々政治家や芸術家などを多く輩出し、経済界との繋がりも深い。
生まれ育った家は、歴史ある神社仏閣と勘違いして観光客が足を止めるほど大きく古い日本家屋で、父は海外でも認められる日本画家。母は大学を卒業してすぐに藤沢家に嫁いだ旧家のお嬢様だ。
ふたりとも一般企業に勤めた経験はなくおっとりとしていて、ちょっと世間知らず。とくに金銭感覚はものすごく緩い。
気に入った絵画があれば値段も見ずに購入するし、人をよろこばせるためなら湯水のようにお金を使う。お人好しで人を疑うことを知らない両親が、怪しい投資話に騙されたのも一度や二度じゃない。
一年ほど前にも知り合ったばかりの男性から、アフリカの発展途上国にある工場を買い取って現地の人たちの暮らしを豊かにしたいと熱心に説明され、その熱意に心を打たれたと多額の支援をした。
萌絵さんにそう言われ顔をしかめる。
「お嬢様なんかじゃないです。実家が古いだけで、私自身はいたって普通の庶民ですから」
「名家のご令嬢の彩菜ちゃんが、庶民っていうのは無理があると思うよ」
私の反論を、萌絵さんが笑って一蹴した。
萌絵さんの言う通り、私の実家は江戸時代から続く家柄だ。代々政治家や芸術家などを多く輩出し、経済界との繋がりも深い。
生まれ育った家は、歴史ある神社仏閣と勘違いして観光客が足を止めるほど大きく古い日本家屋で、父は海外でも認められる日本画家。母は大学を卒業してすぐに藤沢家に嫁いだ旧家のお嬢様だ。
ふたりとも一般企業に勤めた経験はなくおっとりとしていて、ちょっと世間知らず。とくに金銭感覚はものすごく緩い。
気に入った絵画があれば値段も見ずに購入するし、人をよろこばせるためなら湯水のようにお金を使う。お人好しで人を疑うことを知らない両親が、怪しい投資話に騙されたのも一度や二度じゃない。
一年ほど前にも知り合ったばかりの男性から、アフリカの発展途上国にある工場を買い取って現地の人たちの暮らしを豊かにしたいと熱心に説明され、その熱意に心を打たれたと多額の支援をした。