鏡と前世と夜桜の恋
「意識してんの?」
「ば、ばか… // 」
咲夜は、ゆっくりと雪美の唇に自分の唇を重ねて… 耳、首、鎖骨と舌を這わせていけば、胸元に顔を埋めたまま動かなくなる。
「さく?」
「駄目だ… 俺が緊張している… 」
顔を上げ、目が合う咲夜が愛おしくて堪らなった雪美は咲夜の頭を撫で微笑む。
頭をそっと撫でられた咲夜はどこか照れくさそうに目を細めた。
「…私も、緊張しています」
雪美がそう打ち明けると咲夜は一瞬驚いたように目を見開く。
互いに同じ気持ちだと知った2人は、思わず顔を見合わせ… くすりと笑い合った。
静かな部屋の中で、咲夜はゆっくりと雪美の着物に手をかける。
一枚、また一枚とほどかれていく衣。
やがて露わになった白い肌を、咲夜はじっと見つめた。
その視線に気づいた雪美は、頬をさらに紅く染め、慌てて腕で身体を隠しながら、恥ずかしそうに咲夜を見つめ返した。
「身体がこんなに紅くなって… まるで八重桜が照れているみたいだ」
からかうように微笑みながら、咲夜は雪美の胸元へ顔を寄せる。
舌先がそっと触れ、ゆっくりと肌をなぞっていく。胸から腹へ、そして脇腹へ…
触れられるたびに、雪美の肩が小さく震えた。
やがて咲夜はさらに身をかがめ、雪美の脚のあいだへと顔を寄せる。
「ち、ちょっと… /// 」
からかうように微笑みながら、咲夜は雪美の胸元へ顔を寄せる。
舌先がそっと触れ、ゆっくりと肌をなぞっていく。胸から腹へ、そして脇腹へ…
触れられるたびに、雪美の肩が小さく震えた。
やがて咲夜はさらに身をかがめ、雪美の脚のあいだへと顔を寄せる。
「ち、ちょっと… /// 」
「大金で買われる覚悟はあったんだろう? いまさら恥ずかしがるな」
雪美の頬が、みるみる赤く染まっていく。
(可愛いなあ)
咲夜は鼻で小さく笑った。
「… いじわる」
雪美は唇を尖らせる。
だがその声には、もう怯えはなかった。
外では、夜見世の太鼓が鳴り始める。
花街は華やぎ、灯がともる。
その喧騒とは裏腹に、部屋の中には静かな安堵が流れていた。
水揚げの夜――
だがそれは、雪美にとって恐怖の夜ではなく。
想いを貫いた男の、まっすぐな選択によって守られた夜へと変わろうとしていた。