甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

「そんなに溜まってたんですか?」

「あぁ…お前に飢えてた」 

嘘でも、そう言われると嬉しいと思うのは私だけだろうか⁈

ちょろいなと自分自身で思う。

「裸を見てガッカリしないでくださいよ」

彼の好みは知らないが、私は、朱音さんのようにスレンダーで出ているところが出ているわけではなく、それなりに肉はついているくらいだ。

「裸なんて二の次で、お前だから欲しいんだ」

うん。
この男は、やはり危険だ。

そう思うなり、お姫様抱っこされて浴室へ歩いていく。

全面ガラス張りの浴室に、ひとりで入りたいと言っても無理な話だった。

丸見えなら、一緒に入った方が恥ずかしさは半減すると、思考がバカになってしまうぐらい、隠れる場所はない。

洗面台の上に座らせられて、キスが再開される。

チュッチュッのリップ音が顔中に落ちていく間に、彼は自分自身の上の服を脱いでいく。

意外と引き締まった体つきで、割れた腹筋に目が向いて、その下で彼の半身がズボンの上からもわかるぐらい主張している。

この男が自分に欲情してくれて嬉しい反面、後で幻滅するのだろうと思うと、悲しくもある。

「お前も上、脱げよ」

彼女でもないからか、脱がしてくれないらしい。
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