甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

「あはは、誰とやりまくったのか想像するな。なら、一緒に休むか?腰が治るまで世話してやるぞ」

「バカですか?そんなの余計な想像を提供してるじゃないですか。昨日は、朱音さんや社長と一緒にいたんですよ」

「あー、あの人にしばかれるな」

楽しそうに、腹筋が揺れるのが腹立たしい。

ソファの上で事後のままダラダラと寝そべっていたら、辺りは暗くなってきた。

「腹減ったな」

そりゃ、あれだけ動けばお腹も空くでしょう。

「なんか作るにもな…流石に俺も動くの辛いわ」

「…そんなになるまでしなきゃいいのに」

私の呟きは聞き取れたように、頭を撫でられる。

「お前のせいでタガが外れたんだよ」

「人のせいにしないでくださいよ」

「…腹減ったな」

話を逸らされたが、ここで言い争うのも面倒なのである。

「私、動けませんからね」

「わかってるって」

ソファの床に落ちている、自分の服からスマホを出した高山チーフは、何か検索中。

「何、食べたい?」

「もう、ガッツリとです」

「なら…近くの美味い焼肉屋から、Uber頼むか。ビビンバ丼か、カルビ弁当か、ロース弁当。牛タン弁当もあるぞ」

「ロースか牛タンで悩みますね」

「なら、上カルビと、ロースと牛タンな」
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