甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
自分のことを棚に上げて、「お前が女に振り回されるなんてな」と、笑うのだ。
自分だって、朱音さんに振り回されて、いまだに結婚できないでいるくせに。
相談した相手が悪かったと、店のオーナーの息子である新吾さんに目配せしたが苦笑される。
和希さんと新吾さんは昔馴染みで、朱音さんとも幼馴染の人だ。
2人の関係を知っている数少ないうちの一人で、まぁ、いろいろと和希さんがやらかした事件を思うと苦笑するしかないのだろう。
「新吾さん、俺、どうしたらいいか⁈もう、我慢の限界で、いつか、襲いそうです」
「あははは…いい男がこんなに悩んでいるのにな…向こうで嫁と菜々緒ちゃんは酒飲んでるぞ」
「はぁ?聞いてない」
「女同士、積もる話もあるんだろ。後でデザート出すから、その時にでも迎えにいけよ」
和希さんは、今にも朱音さんの元へ行きそうになるのを止めたのは、新吾さんだ。
男同士では、ベロチューしてしまうほど我慢の限界だとは、恥ずかしくて言えないが、まぁ、女同士なら多分、例の一件を相談していると思われる。
「新吾さん」
「なんだ?」
「奥さんをどうやって手に入れたんですか?」
「あー、聞く?」
ニタリと悪い顔を浮かべる新吾さん。