宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
その後、私たちは二人でツインタワーを出て、ホテルベリが丘に入った。
ホテルベリが丘はツインタワーのあるベリが丘タウンのビジネスエリアにある、全室オーシャンビューテラス付きのラグジュアリーホテルだ。
連れられたホテルが超一流ホテルだなんて、やっぱりベリが丘の富裕層は違うなぁなんて呑気なことを思っていた。
チェックインした部屋はまさかのスイートルーム。いつの間にそんな部屋を取ったのかと聞く余裕もないまま、初めてのキスを奪われそのままベッドになだれ込んでいた――。
* * *
「はぁーー……」
これが昨夜の出来事。思い返してもあの時の私はどうかしていた。
早朝五時、目を覚ました私は完全にお酒が抜けていた。裸の自分と隣で眠る裸の男性、ベッドの下に落ちた脱ぎ散らかされたドレスや下着。
そして下腹部に残る微かな甘い痛み。
急に現実に引き戻され、自分のしでかした過ちを強く認識した。
彼が起きないうちに素早く着替えた。部屋を出る前、テーブルに一万円札を四枚置いて出て行った。
このスイートルームの宿泊費がいくらなのかはわからない。恐らく四万円では足りないと思う。
それでも一円も出さないのは気が引けたので、財布に入っていた全てのお札を置いていくことにしたのだ。