宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
最低だと言われたらまあそうなのだろう。
実際恋愛よりも仕事をしている方が何倍も楽しかったし、大事にできていなかったと思うと申し訳ない。
だが今の俺にとって何より最優先すべきは仕事。
やっとジュエリーデザイナーとして自信がつき、軌道に乗ってきたところだ。
他のことを考えている余裕などなかった。
「はあ、疲れた……」
パーティーを何とか途中で抜け出すことに成功した俺がツインタワーへ向かったのは、単なる気分転換のつもりだった。
バーで軽く飲んで息抜きでもしようと思ったのだ。
夜景を望む高層階のバーでギムレットを飲み、やっと落ち着けたと思っていた時、結瑠と出会った。
「こんばんは。お隣いいですか?」
俺に話しかけてきたのは、黒いドレスを纏った女性だった。
今日だけでドレスを着た女性は何人も見てきたけれど、目の前の彼女だけ強烈な印象に残ったのは、彼女が身につけていたイヤリングだった。
なんと俺が初めてデザインして販売されたイヤリングを身につけていたのだ。
そのイヤリングがとてもよく似合っていた。
きらりと輝くダイヤが、彼女のミステリアスな魅力を引き立てている。
女性に目を奪われたのは初めてであり、自分のデザインしたイヤリングがこれ程似合っている女性とも初めて出会った。