宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
「宝さんに無理をさせてるのは申し訳ないと思ってますけど、私とのデートが息抜きになるんですか?」
「もちろん。それどころか良いものができそうだ。きっと杉石さんも気に入ってくれる素晴らしい作品ができるだろうな」
この結婚式は何としても成功させたい私にそれは、ダメ押ししているようなものだ。
「……わかりました」
「ありがとう。すごく楽しみだ」
だからそうやって子どもみたいに無邪気に笑うのはずるい。
仕事のためじゃなく、本当に私とのデートが楽しみで仕方ないみたいじゃないか。
宝さんは本当は私のこと、どう思っているのだろう。
このデートの中でわかったりするのだろうか。
朝食を食べている間、宝さんはやたらとニコニコしていた。まるで尻尾を振っている犬みたいだと思いつつ、私も朝食を食べる。
朝食は宝さんが作ってくれたフレンチトースト、のようなものだ。
まあ見事なまでにくっきりとした焦げ色がついている、全体的に。
「……すまん。結瑠みたくちょっとした一手間を加えてみようと思ったんだが、上手くいかないな」
そう言って少ししょんぼりする宝さんがあまりにもかわいかった。
料理ができないというのは本当のようだ。