宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
急に宝さんが割って入ってきたから、私も隼人様も驚いてしまった。宝さんは至って真顔だ。
「彼女のことを想うのなら別れるべきではないと思いますが」
「でも、僕と一緒ではダメなんです」
「では他の男に奪われてもいいということですか?」
「……」
ちょっと宝さん、何を言い出すの!?
ズケズケ言う宝さんにハラハラしてしまう私をよそに、宝さんは続ける。
「俺は愛する人なら自分の手で幸せにしたいと思いますが。他の男なんかには絶対に渡さない」
一瞬宝さんは、チラリと私の方を見た気がした。
ドキン、と胸が高鳴る。
だけど、隼人様には逆効果だった。
「っ、僕はあなたみたいに優秀なデザイナーじゃないんです!何の取り柄もないつまらない男なんですよっ」
まずい、あの隼人様が大声をあげるなんて。
宝さん、頼むからそれ以上はやめて欲しい。
私は隼人様の気持ちがわかる気がする。きっと隼人様は自分に自信がないのだ。
だから自分でいいのかな、幸せにできるのかなってすごく不安なんだと思う。
好きだから、大切だからこそ臆病になってしまう。
その気持ちは痛い程わかる。
「でも、彼女が選んだのはあなたなんですよ」
「……!」
「沙耶香さん、自分が作ったあの指輪、本当に気に入ってくれて大切にしてくださってるようなんです。この前なんて指輪の手入れ方法を教えて欲しいと直接言ってきました」
「それは、金剛さんの指輪だからだと思います。彼女はあなたの大ファンなので」