私が一番近かったのに…
「そうだな。俺達はセフレだ。身体の相性においては、一番抜群な相手だ。
だからこそ、幸奈を抱きたい。今夜は幸奈を抱かせてくれないか?」

こんな言い方をされてしまえば、あとはもう落ちるだけだった。

「仕方ないな。いいよ。その誘い方に免じてね」

こうして、予想していなかったクリスマスを過ごすことになったのであった。


            ◇


家かと思っていたら、ラブホテルに来ていた。これで二回目…。
旅行前だというのに、予算は大丈夫なのだろうか。
なんて心配している私は、やっぱり可愛げがないなって思った。

「先に言っておくが、心配ご無用だ。
今回のホテル代は、旅費とは別の金だから。安心してくれ」

その点においては、心から安心した。
しかし、緊張する。やっぱりまだラブホテルには慣れそうになかった。

「お金に関しては愁のことだから、そこまで心配してないよ。
どちらかというと、まだこの空間に慣れなくて。全然落ち着かなくて困ってます…」

先にお風呂に入るべき?それとも一緒に入るの?
落ち着け。一旦冷静になろう。まずは前回来た時のことを思い出そう。
あれ?そもそもお風呂に入ったっけ?
なんて頭の中であれこれ考えてしまえばしまうほど、余計に緊張してしまうのであった。

「幸奈って、一々反応が(うぶ)だよな。
本当、見てて飽きないよ」

頭を手で固定されながらキスされた。
何回もキスしているのに、未だにキスに慣れない。

「そういう反応されると、男は簡単にグッときちゃう。幸奈、すげー可愛い」
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