私が一番近かったのに…
「そういえば、一緒に大学へ行くことって、今までなかったよな」

どうやら、愁も同じことを考えていたようだ。
こうして、一緒に家を出て、隣を歩けることが嬉しかった。

「そうだね。そういえば、なかったね。
でも今、こうして一緒に歩けて、私は嬉しいよ」

これから先もあなたの隣を歩いていますように…と、心の中で小さく願った。

「俺も嬉しいよ。またこうして一緒に歩きたいな」

このままずっと大学に着かなければいいのに…と思った。そうすれば、あなたの傍にずっと居られるから。

「そうだね。また一緒に通学しようね」

約束をした。この約束が意味のないものになってもいい。今だけは彼との繋がりがほしいと思った。

「もちろん。また絶対に…な?」

指切りを交わした。ただの約束でも構わない。今はそれだけで充分だ。

「それじゃ、また後でな」

ここで一旦、解散した。学部が違うので、授業はお互いに別々だ。

「うん、また後でね」

それから、それぞれ別々に授業を受け、お昼ご飯を友達と一緒に食べて、友達とはすぐに解散した。
その後、私は近所のスーパーへと直行。大学の近くに住んでいるため、自宅もアルバイト先も比較的に近所である。
そのため、そのスーパーも比較的近く、よく同じ大学の人に遭遇しやすい。
大学から近いとなれば、なるべく安くて学生寮のようなアパートやマンションを選ぶ。
私も同じ考えで、大学から近いという利点も考えたが、スーパーの近さも今のアパートにした決め手であった。
今では少しアルバイト先で買うことも増えたが、さすがにこの安さには適わないので、基本的には大学の近くのスーパーにお世話になっている。
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