病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
( ???side)
* * *
馬車から見える景色は記憶よりも随分と様変わりしているように見えた。
今日、エヴァリルート王国へ再び足を踏み入れる。
建国記念パーティーまで、買い取った恩人の邸で過ごすつもりだった。
今まで血が滲むような努力をしてここまで上り詰めた。
もう端の方で丸まりながら耐える屈辱の日は、本当の意味で終わりを迎えたのだと確かめることができる。
窓からは眩しいくらいの朝日が差し込んでくる。
こんな風に自分の人生に光を与えてくれた人がいた。
関わったのは少しの時間だったが、今まで生きてきた中で『彼女』以外に大切なものは見つからなかった。
しかし彼女を裏切ってしまった自分には、もう顔を見せる資格はないのだろう。
もしももう一度、彼女と話ができたのなら……そう考えてしまう浅ましい自分が嫌になる。
年齢的にはもう彼女は結婚しているかもしれない。
けれど幸せそうに笑ってくれているのならそれでいい。
彼女には笑顔しか似合わない。
今まで復讐のために生きてきたが、それが踏みとどまる機会になるかもしれないと恩人の最後の言葉に従って動いていた。
(随分と冷えてきたな……)
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馬車から見える景色は記憶よりも随分と様変わりしているように見えた。
今日、エヴァリルート王国へ再び足を踏み入れる。
建国記念パーティーまで、買い取った恩人の邸で過ごすつもりだった。
今まで血が滲むような努力をしてここまで上り詰めた。
もう端の方で丸まりながら耐える屈辱の日は、本当の意味で終わりを迎えたのだと確かめることができる。
窓からは眩しいくらいの朝日が差し込んでくる。
こんな風に自分の人生に光を与えてくれた人がいた。
関わったのは少しの時間だったが、今まで生きてきた中で『彼女』以外に大切なものは見つからなかった。
しかし彼女を裏切ってしまった自分には、もう顔を見せる資格はないのだろう。
もしももう一度、彼女と話ができたのなら……そう考えてしまう浅ましい自分が嫌になる。
年齢的にはもう彼女は結婚しているかもしれない。
けれど幸せそうに笑ってくれているのならそれでいい。
彼女には笑顔しか似合わない。
今まで復讐のために生きてきたが、それが踏みとどまる機会になるかもしれないと恩人の最後の言葉に従って動いていた。
(随分と冷えてきたな……)