かつて女の子だった人たちへ
「怖かったでしょ。結構きつい子多いもんね。ルールっていうか、私が古参だからここの仕切りやってるだけなんだけど、オタク全員を掌握できてるわけじゃないし」
ミヤナは少し考えるように視線を天井にやり、それからまた芽里を見た。
「うるさい子たちはどうにもできないけど、私もフォローするからさ。気にせず『ミルkey』を応援していこうよ」
「今後はルールやマナーをもっと勉強して、ご迷惑にならないように現場に来させていただきたいと思います」
芽里の殊勝な言葉に、トモカが横から加えて言う。
「私の方からも色々教えておきます。私もレイキですし」
「トモカちゃん、ありがとう。メリーさん、これからもよろしくね。最前交渉や鍵の開け閉めは私に相談して。取りまとめて不平等がないように見てるから」
にっこり笑った顔はそれでも親愛を感じたが、同時に面と向かって忠告されたのだとも感じられた。
(勝手にメンバーに近づくなってことだ。けん制だよね)
ミヤナにお辞儀をして、トモカとともに中央後方に戻る。今日の客数は結局50名ほど。芽里たちの後ろはまばらに人がいるだけだ。
「トモカさん、ありがとうございます。救われました」
「あはは、よかった。あ、よければタメ語で」
「あの……レイキ推しなんでしょう。なんでこんなによくしてくれるの?」
トモカのキンブレは緑色だ。レイキのメンカラーである。
「推しかぶりは拒否派? それなら、私のことは気にしなくていいよ」
そこまで言ってトモカは耳打ちしてくる。
「私の最推し、他にいるの。だから、安心して」
それは安心していいのだろうか。レイキを推しているのはポーズという意味?
開演のため照明が暗くなり、話はそこまでとなった。
ミヤナは少し考えるように視線を天井にやり、それからまた芽里を見た。
「うるさい子たちはどうにもできないけど、私もフォローするからさ。気にせず『ミルkey』を応援していこうよ」
「今後はルールやマナーをもっと勉強して、ご迷惑にならないように現場に来させていただきたいと思います」
芽里の殊勝な言葉に、トモカが横から加えて言う。
「私の方からも色々教えておきます。私もレイキですし」
「トモカちゃん、ありがとう。メリーさん、これからもよろしくね。最前交渉や鍵の開け閉めは私に相談して。取りまとめて不平等がないように見てるから」
にっこり笑った顔はそれでも親愛を感じたが、同時に面と向かって忠告されたのだとも感じられた。
(勝手にメンバーに近づくなってことだ。けん制だよね)
ミヤナにお辞儀をして、トモカとともに中央後方に戻る。今日の客数は結局50名ほど。芽里たちの後ろはまばらに人がいるだけだ。
「トモカさん、ありがとうございます。救われました」
「あはは、よかった。あ、よければタメ語で」
「あの……レイキ推しなんでしょう。なんでこんなによくしてくれるの?」
トモカのキンブレは緑色だ。レイキのメンカラーである。
「推しかぶりは拒否派? それなら、私のことは気にしなくていいよ」
そこまで言ってトモカは耳打ちしてくる。
「私の最推し、他にいるの。だから、安心して」
それは安心していいのだろうか。レイキを推しているのはポーズという意味?
開演のため照明が暗くなり、話はそこまでとなった。