かつて女の子だった人たちへ
「もしもし」
内心嫌だなと感じながらも無視できない。
『雪奈さん? 最近どうしてるかと思ってね。あなたからは何も連絡がないし』
用事がないから連絡していないだけだ。もう12月だし、型どおり正月の話をしておこうと雪奈は答える。
「すみません。お年始に伺うのは例年通り元日を予定していますので」
『そうじゃないわよ。ふたり目のこと、どうなってるの? 進んでないんでしょう』
妊活をしているわけではない。しかし、俊夫からふたり目を考えないかと言われたのは事実でもある。義母はそんなことまで聞き及んでいるのだろうか。
『あなたねえ、ちゃんとしないとまた俊夫が浮ついてしまうじゃない。最近やたらとうち宛てに俊夫の名義でカードの請求明細がくるわよ。アクセサリーとか、バッグとか、あなた以外の女性に贈ってるんじゃないの?』
アクセサリー、バッグなどのプレゼントには、なんの心あたりもなかった。
俊夫は使用したカードの明細を電子明細にしたと言っていた。しかし、それも雪奈にログインパスワードを教えている。
(他のカードを作ったんだ。それって浮気用の……?)
背筋に冷たいものを感じながら、心は必死に否定する。
「俊夫さん、以前のことがあってからすごく気を遣ってくれています。早く帰れる日も多いですし、絆ともたくさん遊んでくれて。私にも優しいんです。俊夫さんがまた浮気なんて……」
『どうかしら、あの子、モテるもの。火遊びが許せなくて怒ったのは雪奈さんじゃない。それなら、夫婦円満でいられるようにふたり目の子作りを頑張りなさい! わかったわね』
義母は言いたいことだけ言って一方的に電話を切った。
内心嫌だなと感じながらも無視できない。
『雪奈さん? 最近どうしてるかと思ってね。あなたからは何も連絡がないし』
用事がないから連絡していないだけだ。もう12月だし、型どおり正月の話をしておこうと雪奈は答える。
「すみません。お年始に伺うのは例年通り元日を予定していますので」
『そうじゃないわよ。ふたり目のこと、どうなってるの? 進んでないんでしょう』
妊活をしているわけではない。しかし、俊夫からふたり目を考えないかと言われたのは事実でもある。義母はそんなことまで聞き及んでいるのだろうか。
『あなたねえ、ちゃんとしないとまた俊夫が浮ついてしまうじゃない。最近やたらとうち宛てに俊夫の名義でカードの請求明細がくるわよ。アクセサリーとか、バッグとか、あなた以外の女性に贈ってるんじゃないの?』
アクセサリー、バッグなどのプレゼントには、なんの心あたりもなかった。
俊夫は使用したカードの明細を電子明細にしたと言っていた。しかし、それも雪奈にログインパスワードを教えている。
(他のカードを作ったんだ。それって浮気用の……?)
背筋に冷たいものを感じながら、心は必死に否定する。
「俊夫さん、以前のことがあってからすごく気を遣ってくれています。早く帰れる日も多いですし、絆ともたくさん遊んでくれて。私にも優しいんです。俊夫さんがまた浮気なんて……」
『どうかしら、あの子、モテるもの。火遊びが許せなくて怒ったのは雪奈さんじゃない。それなら、夫婦円満でいられるようにふたり目の子作りを頑張りなさい! わかったわね』
義母は言いたいことだけ言って一方的に電話を切った。