ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
当日
カズの誕生日当日は店内の賑わいが最高潮に達していた。
今まで何度も店の人気ナンバーワンに輝いたことのあるカズだけあって、ファンの女のコたちがこぞってお店に駆けつけているのだ。

みんなの目的はカズに席についてもらうこと。
そのために着飾り、大金とプレゼントを用意してきているのだ。

「カズ、今度はこっちに来て!」
「私の方が先に指名してるのよ!?」

「みなさま落ち着いてください。カズは順番にお客様の席を回っていますので、慌てないでください」
カズを巡って喧嘩が怒ってしまいそうな気配まであり、ボーイや他のホストたちが一生懸命場を取り持っている。

それでも他のホストでは間が持たず、ついには怒って帰ってしまうお客さんまでいる。
「おまたせ日奈子ちゃん」

カズがにこやかに微笑んで日奈子の隣に座った。
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