財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す

「ねえ、もしかして週末のクルーズ船のパーティーの招待状?」

「そう、それです!もしかして見ましたか?」

「それなら、父のところにも来ていたから知ってるわ。私も一緒に行く予定なの」

 もうひとりの秘書が驚いて言った。

「すごいですね、さすが黒沢さん。もしかして瀬川専務も行かれるんですか?」

「専務は招待されていないわ。うちの父は頭取だから招待されたのよ」

「へえー。すごいんですね。でも、それがないんじゃ崇さん大変じゃないですか!?」

 真紀も頷いた。

「菜々、先方へ連絡して送ってもらうとかした方がいいんじゃないの?今週末って明後日じゃない」
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