【黒・中編・画】桜の葉花ひらひら
昔むかし、まだ繁殖された九官鳥が居なかった昔、野生の九官鳥の雛や卵が狩られていた昔むかしの話です。

ソレはとくんとくんという卵の中からの胎動?でした。後に『ちう』と名付けられる命はとくんとくんと母鳥や父鳥に生命を伝えていました。
ある時『ちう』は自分の呼吸よりずっと大きな血の巡りを知ります。『おかぁしゃん』交代で餌を取りに行っている時は『おとうしゃん』と卵の中の『ちう』は認識し幸せを感じました。
小さな『ちう』がいつかこんなにも大きな生命に成るのをわくわくしながら待ち望む『ちう』でした。
ところが、ある日『おかぁしゃん』ではない別の生命が『おかぁしゃん』『おとうしゃん』の留守に小さな生命を産み落としたのです。
ソレは小さく小さく胎動を行いました。後に『ガー』と呼ばれる生命です。でも『ちう』は自分の『おかぁしゃん』『おとうしゃん』に甘えたい気持ちではない、小さな自分とは違う生命と卵の殻を破って出会える日をとてもとても楽しみにしました。
『ちう』のとくんとくんと『ガー』のとくんとくんが二重奏を奏で、『ちう』のわくわくどきどきを煽ります。そうこうしてる内に誰かさん『ガー』も『ちう』に出会うのを、どきどきしてるとイイなと思う様になりました。
その日は来ました。
『ちう』が嘴で卵の殻をやぶり、この世に裸ん坊の姿を表す時が来たのです。その日は殻から抜け出すのを『おかぁしゃん』が手伝ってくれ、『ちう』はこの世の九官鳥と認識されたのです。ソトは大きく広く寒い世界でした。でも大丈夫です。『おかぁしゃん』の羽毛が裸ん坊の『ちう』を暖めてくれているからです。
三つのとくんとくんが大きく聞こえる様になった『ちう』と『おかぁしゃん』です。『ちう』は嬉しくて嬉しくて『ガー』のとくんも早く大きく聞こえる様になればイイのにと思いました。まだまだ目は見えない暗闇だけど、あったかいポカポカに、幸せを感じる『ちう』でした。今日は『ちう』の日だったので、明日は『ガー』の日かな?と餌をねだる『ちう』は楽しみに楽しみに過ごしてました。ところが『ちう』と『ガー』は九官鳥狩人に狙われていたのです。大切な『ガー』の事をホンの少し忘れたからって誰にも『ちう』を責める事は出来ません。こうして、全てを幸せに感じていた『ちう』は狩人に囚われてしまいました。でも、まだまだ『ちう』は目が見えないので、誰かは『おかぁしゃん』『おとうしゃん』『ガー』かな?と想っていました。温かい生命の果てのモノが『ちう』の中に温もりと生きる力を与えてゆきます。しばらくすると『ちう』は世界が見える様になりました。藁と言われるモノで編まれた籠と言われるモノの中に自分と『ガー』が居ました。『ガー』は卵の殻を突いて突いて破ろうとしていました。『ちう』は頑張れ頑張れと応援している内に眠気に襲われました。こうして『ちう』は陰陽師マサキの元へ『ガー』はマサキのライバルの陰陽師の元へと買い取られていきました。
月日が流れ『ちう』は『ちう』に成りました。その同じタイミングで『ガー』も『ガー』になりました。でもね、お話はHAPPYエンドで終わるのが王道ですから、なんと『ガー』は陰陽師マサキに貰われ『ちう』と一緒にマサキの式神に生まれ変わったのです。初めて見る『ガー』は黒紫の羽の『ちう』と違い白紫の羽をしてました。『ちう』は嬉しくなって『ガー』に『おはようガー』と話しかけました。
小さな鼓動が答えたのは言うまでもなくこの物語は『桜の葉花ひらひら』へとつづくのでした。



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