アイドルの妹だからってイジメないで
「全部あの女のせいじゃない! 虹湖があの女に似なけれは……家族5人で幸せな家庭を築けたのに……」
「なぁ母さん、このスタジオの壁一面にかかってる鏡で、自分の顔と虹湖の顔をよく見比べてみなよ」
「見たくないの、虹湖の顔なんて」
「逃げずにちゃんと現実を見ろって!」
「嫌なものは嫌なの!」
「虹湖が大人の顔つきになってきたからだろうな。母さんと虹湖は、一目見ただけで親子だってわかるから」
「……えっ? ……私と虹湖が似てる?」
「ああ」
「そんなはずは……」
信じられないと言わんばかりの顔で、しばらく固まっていたお母さん。
ふらつきながら鏡の前まで歩いて。
鏡で自分の顔を確認して。
次に離れた場所から私の顔をじっと見て。
もう一度鏡を見つめたかと思うと、目を見開いたまま涙をこぼし始めた。