【短編】クールな幼なじみと紡ぐロマン
『それってラブベリー? あれ? そのページって作家メニューだよね? もしかして莉緒ちゃんも小説書いてるの!?』

 気づかれて、そのまま流れでペンネーム『りぃこ』を教えちゃったんだ。
 『ラブベリー』に投稿(とうこう)されてるたくさんの小説に比べたら全然な出来なのはわかってる。
 でも、『面白かった』ってひと言だけでももらえたらいいなって思ったんだけど……。

「莉緒ちゃん、さすがにこれはないって。ツッコミどころありすぎ!」

 ここまで悪いことしか言われないとは思わなかった。

「莉緒ちゃん……ごめんね、あんまり人の作品悪く言いたくないんだけどさ」

 しかも苦笑いを()かべた表情で美乃梨ちゃんが私を見る。

「でも莉緒ちゃんの小説って本当に意味が分からないんだもん。書くの止めた方がいいよ」
「っ!」

 多少なりとも(あこが)れてた美乃梨ちゃんにそこまで言われて、私の胸に太い(くい)()さった気がした。
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