【コミカライズ原作】Re:活 前略旦那様 私今から不倫します
☆※辻村視点
沙羅が家庭に問題を抱えているのはなんとなく察していた。愛情に飢えた女性は皆どこか寂しい目をしているものだ。
沙羅とは気まぐれに顔を出していた大学の写真サークルで出会った。
学生時代は、アルバイトで金を貯めては、海外に出るという不規則な暮らしをしていた。実家は裕福で金に困ったことはない。両親は息子の型にはまるのが苦手な性質を理解していたのか、自由にさせてくれた。
母子家庭から返済不要の奨学金を勝ち取り、堅実な人生を歩みたいと願っている沙羅とは、価値観がまるで違っていた。
沙羅に興味をもったのは、彼女の撮る写真が放つ独特の暗さだった。すごくうまいわけじゃない。ただ重くて暗かったのだ。それで気になった。
なんてことない風景も撮り手の意識が入り込むことがある。朝露に濡れた花びらでも、夕闇に染まる街といったありふれた被写体でも。
──きっと寂しい子なのだろう。
知りもしないのに、勝手に推理した。その予想が当たっていることをのちに知った。
裕福な学生が多い中、沙羅はバイトに明け暮れていて、やがてサークルにも来なくなった。すでに将来を見据えて、そのために勉強していると聞いた。
沙羅が家庭に問題を抱えているのはなんとなく察していた。愛情に飢えた女性は皆どこか寂しい目をしているものだ。
沙羅とは気まぐれに顔を出していた大学の写真サークルで出会った。
学生時代は、アルバイトで金を貯めては、海外に出るという不規則な暮らしをしていた。実家は裕福で金に困ったことはない。両親は息子の型にはまるのが苦手な性質を理解していたのか、自由にさせてくれた。
母子家庭から返済不要の奨学金を勝ち取り、堅実な人生を歩みたいと願っている沙羅とは、価値観がまるで違っていた。
沙羅に興味をもったのは、彼女の撮る写真が放つ独特の暗さだった。すごくうまいわけじゃない。ただ重くて暗かったのだ。それで気になった。
なんてことない風景も撮り手の意識が入り込むことがある。朝露に濡れた花びらでも、夕闇に染まる街といったありふれた被写体でも。
──きっと寂しい子なのだろう。
知りもしないのに、勝手に推理した。その予想が当たっていることをのちに知った。
裕福な学生が多い中、沙羅はバイトに明け暮れていて、やがてサークルにも来なくなった。すでに将来を見据えて、そのために勉強していると聞いた。