幽霊になったあの日から恋をして

過去は、未来にいつかつながる。

「おねーちゃん」
「彩。夢華をよろしくね。それに彩も気をつけなさいよ。」
「わかった!ママー」
「いってきまーす!」
「いてきます。」
何があっても大丈夫なように、夢華を、建物側に寄せる。
「おねーちゃん」
「な~に夢華?」
「何買いに行くの〜?」
「えっとね〜」
ママが用意してくれたメモを見る。
「カレーの材料かな?」
「かれー?」
「うん。」
えへへっと夢華が私に笑いかける。
他愛のない話をしていたら。
夢華の右側に、バイクが...
守らなきゃそう思っていたら、夢華の背中に手が回っていた。
「えっおね」
ぎゅっと目を瞑る。そしてバイクがぶつかる。そして私達は、道路へ飛んでいく。
そして気づいたら。病院の天井が見えた。
「あら。起きたの。」
「ママ!ここは?」
「病院よ。」
なんだか反応が冷たい気が...
あ、そうだ夢華!
「ねぇ夢華は?!」
「まだ目が覚めてないわ。」
え...?
「貴方のせいよ。あなたが道路側に、したからよ。」
「やってな...」
「言い訳など聞きたくないわ。」
そして。その日から冷たい反応...いや、妹が守られ、私は見捨てられるようになった。
そして気がついたら味方だったはずの、夢華も私を見捨てるようになった。
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