衝撃サイダーマン

ロスで束の間のデート

翌朝、ぐっすり寝て起きた檸檬がキッチンへ行くと、そこには星夜がサイダーを飲んでいた。

「え〜?…星夜さん?……」

「あ、おはよう檸檬。」と言ってサイダーをまた飲む星夜。

「あの〜星夜さんのそっくりさんですか?」

「ハァ? ハハハハ!そっくりさんって檸檬の発想は面白いなぁ〜ハハハハ。
オレは本物で、昨日の夜にコッチへ到着したんだわ。檸檬は寝てたから声を掛けなかったんだ。」

「でも……仕事は? どうしてアメリカへ?」

「それは…檸檬が婆ちゃんたちに拉致されたからさ〜」

「私はやっぱりお婆ちゃまとお爺ちゃまに拉致されたんですか……?」

「そうだ。話しは変わるけど、今日の夜は檸檬のウェルカムパーティーがあるらしいから、パーティーまでの時間はオレとロスの観光しないか?」

「観光? ウェルカムパーティーって……
どうしたら良いんですか?」

「お客様たちはご近所さんだからニコニコしてれば良い。ところで檸檬は英会話大丈夫か?」

「私の英語力ではムリ!ムリです!!」

「じゃあオレが通訳になってやるからオレから離れるなよ」

「はい! 星夜さんにピッタリとくっついてます!」

「ハハハハ、あ! あのな檸檬。向かいのウチの息子でトムも招待したらしんだが、アイツには気をつけろ! 檸檬を口説くはずだから…」

「ではトムさんが話し掛けてきたら気をつけますね〜」

「本当にアイツには気をつけてくれ。
檸檬に隙があればキスされる可能性も高いから…」

「キ…ス? え〜! トムさんはそんな危険な人物なんですね! 怖いから星夜さんが助けて下さいね。」

「もちろん、オレは檸檬を守る!
もし、檸檬の準備が整っているなら出かけようか。朝メシは本番アメリカのハンバーガーでも食べようぜ」

「はい。ではバッグを取って来ます」

「うん。オレは爺ちゃんと婆ちゃんに出かけるって声掛けておくわ」
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