衝撃サイダーマン
「とにかく檸檬はオレが守る。だから早めに配送センターのネズミ退治もしたいんだ。」
「ああ、その後の動きはあるのか?」
「どうも明日10トントラックが入るみたいだわ。
アイツも休日出勤にしてたし…」
「でもお前は引っ越しだろ?」
「俺と親父で視察という名目で配送センターに行ってトラックに積む前にとっ捕まえるか?」
「それが良いと思う。倉庫の田中リーダーと事務員さん2人とソイツが出勤してるはずだから」
「わかった。会社の商品を横流ししてこれ以上損失を出す訳にはいかないしな。
ただ…田中くんには責任を取ってもらわなきゃだが…」
「まだ、証拠は掴んでないけど、リーダーも一枚噛んでるようです。」
「ああ〜刑事告訴になるな」
「残念ですが…」
その内容を聞いた檸檬はショックで少し震えていた。
膝に置いていた震える手を補佐がぎゅーっと握ってくれ、こちらを覗き込んで「檸檬、大丈夫か?」
「あ…は…い。仕事仲間が………
ちょっとショックで……」
「仕事の話しをして悪かったね。檸檬ちゃん。もうしないからね。」と社長が優しく声を掛けてくれた。