衝撃サイダーマン
「檸檬、母さんからで、やっぱりアイツが朝から檸檬のマンションの前で待ち伏せしてるらしいわ」
「え?毎日マンションで待ち伏せって……
気持ち悪い… 断った理由を聞くのにこんなにしつこいなんて異常ですよね〜」
「ああ、檸檬にかなり執着してるよな〜檸檬は美容室でアイツに会った事あるの?」
「わかりません。大学時代は週末を中心にお店でバイトしてたんですけど…」
「もしかして…おばさんの結婚相談所のメインバンクもバナナ銀行か?」
「う…ん。そこまではちょっとわかりません…」
「おばさんの結婚相談所は1ヶ所だけ?」
「あ、最近2店舗目をおばさんの息子っていうか私のいとこのお兄ちゃんが所長でオープン予定です。」
「なるほどなぁ…」
「へ?」
「融資の条件が檸檬との見合いだったかもなぁ〜」
「融資を条件に……おばさんに確認した方がいいですか?」
「いいやもう確認したところでアイツはストーカーになってるからしなくて大丈夫だ」
「卑怯です!もしそうなら許さない!」と檸檬は怒りが込み上げてきた。
「アイツの辞令は2週間後の月末に出るし、月曜日から倉庫のネズミの件で忙しいからさ〜
来週の週末に決着つけに行くぞ!
檸檬。大丈夫か?」
「はい!星夜さんの婚約者として堂々と決着つけます!」
「じゃあ、引っ越しの後母さんもついてくるかもしれないが、婚約指輪を買いに行こう」
「ハイ!」と闘志溢れている檸檬だった。
そんな檸檬を優しい眼差しでチラッと確認した星夜は微笑んでいた。