衝撃サイダーマン
お昼休みの休憩室***

檸檬がいつものように中村さんと小林さんの3人でお昼を食べに休憩室へ入ると…

今日は倉庫の男性社員が固まってヒソヒソと話しをしていた。
私達が入ったらピタッと話しを辞めてお弁当を広げ始めた。

私達はいつもの席で食べるが、中村さんが私と小林さんに今朝の更衣室での噂話をこっそり教えてくれた。
「噂話だけど…詳しくはわからないんだけど〜
どうやらリーダーと竹本さんが何かやらかしたみたいよ〜。」と話しをしてくれた。

そこへ星夜さんが入ってきた。 星夜さんは1人でお弁当を広げてサッサと食べ終えてやっぱりサイダーを自販機で買って休憩室から出て行った。

しかも午後イチで社長と副社長が本社から突然配送センターへやって来たので、社員たちは驚きザワザワした様子だった。

そして大会議室に各部長たちが呼ばれ急な会議が始まった。

部署へ戻ってきた渋い顔をしていた部長に課長が
「部長、わざわざ社長と副社長が配送センターで会議って、内容は何だったんですか?」

「……すまん。ちょっと今はマル秘なんだ」と濁して「申し訳ないが檸檬くん、お茶淹れてくれないかなぁ〜」

「はい。」と檸檬はすぐに給湯室で日本茶を淹れて部長にお茶を出した。

「あ、ありがとう檸檬くん。 ハァ…」とため息をついてからゆっくりお茶を飲み始めた。

それからしばらくして星夜さんが倉庫から戻ってきた。
「部長、本日分の処理は完了したので戻りました。」

「ご苦労さん、少し休憩してよ」

「はい。ありがとうございます」と言ってまた出ていった。
15分くらいで残ったサイダーを持って部署に戻り自席で黙々とパソコンに向かって打ち込んでいる星夜さんだった。

檸檬は倉庫へ手伝いに行った星夜が気になりチラチラと見ていたら、パッと顔を上げた星夜と目が合った。
檸檬は焦ったが、星夜は笑みを浮かべまたパソコンに向かった。
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