世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「理仁さん、待って! 私はあなたが好きなの。双葉より私の方が絶対いいんだから。だからお願い、目を覚まして! 私、今までこんなに好きになった人はいないの。ねえ、理仁さん」


お願い、双葉じゃなく私を見て――


『君は、双葉と離れて、自分自身のことをちゃんと考えるべきだ。俺や双葉のことは忘れて、将来の自分の幸せをしっかり考えてほしい』


自分の幸せ?
それは理仁さんと結婚することなのよ。
私は……本当にあなたが好き。キツく正される言葉も、優し過ぎる言葉も、あなたの全てが好きなのに。


「いやよ、そんなの嫌。双葉だけが幸せになるなんて許せない」


双葉への憎悪が湧き上がる。でも、この気持ちをどこにぶつければいいのかわからない。


私は、思わずスマホを床に投げつけた。
カーペットに転がったスマホの画面は、数秒後に真っ暗になり、虚しい孤独を生み出した。
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