強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
 その中には、相手の女性が凹凸に乏しくてその気になれなかったというものもあり……。思わず自分の胸もとに目線を落とし、ため息を零してしまうのも不可抗力というものだ。

「俺が困るとはどういう意味だ?」

 もちろん、ラインフェルド様の愛を疑ってなどいない。ただ、今世で聞き齧った猥談に加え、私には前世の知識もあるわけで……。
 愛情と肉欲とは、きっと別なのだろうなと冷静な部分で思っていたりもする。こんなところばっかり耳年増で嫌になっちゃうけど、仕方ない。

「これまでラインフェルド様が一切触れようとしなかったのは、私に魅力を感じていなかったからですよね……あ。けっしてあなたの愛情を疑っているわけではありませんから、その点は勘違いしないでくださいませ。ただ、事実私は女性らしさとは無縁の貧相な体ですから、わざわざ見る必要がないと──」
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